一般的には「大工」とひと言で表しますが、実は、家大工、町大工、プレハブ大工、数寄屋大工、建具大工、家具大工、造作大工などいろんな種類の大工がいるんです。その中でも、宮大工は神社や寺院の建築・補修に携わる大工のことです。
神社仏閣をはじめとする日本の建築物は「木組み」工法で建てられ、釘や補強のための金物を使わずに骨組みがつくられているのですが、その伝統的な技術をもっている職人とも言えます。
一般的な大工は、2〜3年で修行すれば一通りの作業ができるようになると言われていますが、宮大工は一人前になるまでに10年はかかります。
神社仏閣ならではの曲線を削るためのかんななど、宮大工ならではの道具もあり、必要に応じて自分で作ります。宮大工の仕事は道具の手入れにはじまり、手入れに終わると言っても過言ではありませんが、現在では機械化も進み、状況に応じて使い分けています。